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インタビュー2022.12.16
「おべんと自慢‼︎」櫻井彩也香先生特別インタビュー
- 早速ですが自己紹介の方をお願いします。
- (櫻井)2020年から漫画を描き始めました櫻井です。
櫻井彩也香 プロフィール
略歴
造形作家
アートパラ深川2021清水建設賞受賞、2022JTB賞受賞
2020年から漫画を描き始める。
他に抽象絵画や粘土作品を制作し、個展を開く等の活動をしており、音楽、純喫茶巡り、オカルトやサブカルチャー、レトロなものを好む。
HP https://ssakurai.theblog.me
Twitter @gocco_s
- 今までは絵画作品を書かれてきたのでしょうか。
- (櫻井)はい、そうです。主に絵画を描いていました。
- 櫻井先生の参加されている「アートパラ」とというのは、主にどういった絵画のイベントなんでしょうか。
- (櫻井)アートパラは身体や精神に障がいがある方達のアートのお祭り・イベントです。
- ご自身の抱えられている障がいと作品の関係性などはどうでしょうか。
- (櫻井)そうですね。一番は気分にムラがあるので、その時に思ったことを絵とか作品に集中してかけるように1、2週間で描いています。
- 気分がすぐに変わってしまうので変わらないうちに描くということでしょうか。
- (櫻井)そうですね。なので、そこで集中して描けているぶん、なんだろう、濁りのないものになっているというか…。私は現在躁鬱病でラビットサイクラーという普通の躁鬱病よりもちょっと重い障がいみたいなんですけど。
- 初めて聞きました。
- (櫻井)あんまり聞いたことないと思うんですけど、躁鬱病よりもっと「急速交代型」と言って気分がこう、落ち込んだり上向きになったりっていうのが早い障がいですね。
- 櫻井先生は執筆スピードがすごく早くて、ネームも一本のテーマで3本ぐらい描いたり、たくさんのアイディアのプロットを出しますよね。
- (櫻井)そうですね。やっぱり気分が落ち込んでしまったり、描きたい気持ちが途絶えてしまったりするともう描けなくなってしまうので、勢いは大事にしています。
- 勢いに乗るコツなどはあったりしますか。
- (櫻井)コツですか。そうですね…時間を上手く使うと言うか、私は朝活とかをしているんですけど。
- 朝活ですか。
- (櫻井)6時に起きて7時〜8時くらいから描き始めて、夕方の16時から17時までは描き続けています。
- 生活習慣を正しているということでしょうか。
- (櫻井)そうですね。時間は決めて描くと割と習慣化するので。
- アイディアが思いつかなくて描けないという日はないんですか。
- (櫻井)あんまり…そうですね。漫画を描いていない時でもアイデアを考えることをしていたらそれが癖になって。常に考えているという状態になっているので、思いつかなかったりということはないですね。描きながら思いつくこともあるので。
- 新人募集の投稿フォームから櫻井先生の『おべんと自慢‼︎』が編集部に送られてきた時、まんだらけの古川益三会長が「天才が来た!」と喜ばれていて、『おべんと自慢‼︎』を描かれた経緯などはお聞きしてもよろしかったでしょうか。
- (櫻井)『おべんと自慢‼︎』はお話しを考えついたのが、小学生の時に初めて遠足に行った時です。そこで私は友達がいなかったんですけど、お昼の時間にもやっぱりお弁当を一緒に食べてくれる友達がいなくて、トイレの前でトイレの臭いを嗅ぎながらお弁当を一人で黙々と食べていたという思い出がありました。当時そのままを漫画にして誰にも見せなかった紙が1枚だけあるんですけど、そんなことから何年か経って「女の子の体内にお弁当を描いてみよう」と別でイラストを描いていた時に「そういえば、前描いていた漫画があったな」というのを思い出して。それを組み合わせて『おべんと自慢‼︎』を描いてみました。
- 漫画作品への昇華がすごいですね。
- (櫻井)あはははは、ありがとうございます。
- お弁当を体内に詰めようというイメージや他、様々なユニークなイラストを描かれている中で考えていることはありますか。
- (櫻井)常にその時、考えていることとか見ているものは全て記憶しておきたいなと思います。やっぱり昔とかちょっと前に描いた絵を見ると今の自分よりすごいなと思ってしまう節があります。そういう感じに・気持ちにならないように、その時の自分をちょっとでも超えれるように成長していきたいなというのは目標として考えています。
- 身の回りでおきたことやご自身のイメージの力で作品を作られているんですね。元々二次創作作品を描かれていたそうですが、そこからオリジナル作品に移った経緯などをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。
- (櫻井)二次創作はたまたま好きなゲームがあって、ちょっと小学生の時とかに漫画を描いていたから描いてみようかな、というノリでコミケに出てみたんです。その時に一冊も売れないと思ったら完売してしまって、それが嬉しくてその後もデジタルで描いてみようかな、とかいろいろ試行錯誤を重ねていく中で、自分で考えた漫画のキャラクターとかでも描くことができるのかなと挑戦したのが現在までのきっかけというか、経緯です。
- 二次創作で描かれていた漫画のジャンルと今、描かれている漫画を比べてみるとどうですか。
- (櫻井)全然、360度ぐらい違いますね。
- 戻ってきちゃってますね。
- (櫻井)はははは。目もすごくキラキラのキャラクターを描いていたし、ほとんど少女漫画の世界でした。ミーハーなところがあるので好きなものは多いです。漫画を好きになったきっかけは西岸良平先生だったんですけどそこから中学生の時にねこぢる先生を知って『ガロ』に傾倒していき、大人になってから楳図かずお先生や日野日出志先生を好きになりました。藤子A先生の『笑ゥせぇるすまん』のアニメも大好きで影響されているところが多いと思います。
- 『ボヘミア』の他の作家たちはどうですか。
- (櫻井)大変楽しく読ませて頂いております。私も『ボヘミア』がなかったらどこに漫画を投稿していいのかがわからなかったし、他の漫画家さん達も『ボヘミア』っぽい漫画を描かれていて。他にないジャンルの漫画を読みたかったし、描きたかったので『ボヘミア』ができて良かったなと思うのと、他の作家さんの作品が読めて嬉しいなぁというのはあります。
- 櫻井先生のズバリ見所はどこでしょうか。
- (櫻井)そうですね。結構、癖が強いと思うので他の作家たちが思いつかないようなものを表現しているところを見ていただければと思います。
- オカルトが好きということですか。これまで不思議な体験などはされてきましたか。
- (櫻井)心霊現象とかですか?大人になってからは勘が強くなってきたというか。
- 大人になってから強くなることもあるんですね。
- (櫻井)祖父が数年前に亡くなったんですけど、その時初めて祖父の気配とかを感じていて、そしたら姿も見えてしまったことがあって、そこからちょっとお化けとか苦手だったんですけど、なんか好きになってきちゃって。
- 見えたのは一度きりですか。
- (櫻井)そうですね。私は結構夢とかをよく見るんですけど、不思議な夢もたまに「何かあるな」という夢も見たり。小学生の時にUFOも2回見ました。やっぱりブロードウェイでもいますよね。
- 何がですか?
- (櫻井)そういうものが…。
- 本当ですか?!
- (櫻井)はい。いますね。
- 幽霊的な…?
- (櫻井)そうですね。打ち合わせの時に…。
- まじすか!!やめてください!!
- (櫻井)ははははははは、すいません。打ち合わせの前にブロードウェイの中を歩いていたら感じた節があったので。人間の気配というよりは何か「見てるなー」って思ったので。ちょっと怖かったですね。それくらいですかね。
- 櫻井彩也香先生、本日はありがとうございました!
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